今回テストとして、9日と16日にデイサービス2か所と老健施設1か所と在宅治療をされているお宅を訪問した。
写真がこんな人を元気に、そして感動を与えてくれるものだとは想像以上に感じ、
そんな感動する写真を撮るうちの若手社員、やるなあと感心させられた。
101歳の元気なご婦人を始め、リハビリを楽しそうにこなすおしゃべり好きな99歳のご婦人、麻雀好きなおじいちゃん、誕生会でドジョウすくい芸で盛り上げる従業員、お化粧をしてみんなからお祝いされるご婦人、みなさん本当にステキな笑顔でした。
コロナ禍の状況で、高齢者向け施設は閉鎖的で緊張感があるようにマスコミから取り上げられているが、まあ中で過ごしているご老人の方々は元気である。
もちろん施設関係者はコロナ対策をとり、安心安全で利用者を守っている。
本当に頭が下がる。
ご家族が施設に来れず、様子を見れず心配されているというお話を聞き、何か役に立つことができないかと社内で考えたのがこのプロジェクトだった。
今回の写真がご家族に届き、その笑顔を見て安心してくだされば、本当に嬉しい。
今回の取り組みを経て、改めて感じたのは、人の役に立つことには色々な形がある、ということだ。
ある訪問看護ステーションの所長さんから依頼を受けたのが看取りの男性の方だった。
我々も看取りの方は初めてだし、どうご家族と対話していけばいいか、暗い顔をしてはいけない、早めに帰った方がいいのかなど、いろいろ考えながらお邪魔した。
迎えてくれたのが3人の娘さんで、表情は笑顔だった。
3日後が96歳のお誕生日で何とかそれまで生きてほしいと、手作りのバルーンアートがあって雰囲気は明るく、和んだ空間だった。
ひ孫さん、お孫さんからのお祝いコメントが録音されており、ご家族から愛されていることがわかる。
「おじいちゃんは本当に優しい人で、みんなのことを暖かくいつも見守ってくれていました。」と娘さん達は口を揃えて言われる。
ご家族からそんな風に思ってもらえて、ステキな生き方をされていたんだろうと羨ましく思えた。
今回お邪魔することで、ご家族の皆さんが人生を振り返り、最期を満足感で迎えられること、悲壮感がしないのはカメラを通してみなさんが笑顔であることで伝わってくる。
涙が出るのは悲しみではなく、人生を全うしてステキな人生を送ってきた方に対しての感動や称賛、温かさから出てくることも知った。
我々はこの仕事を通じて、多くの方の人生を知ることができるが、嬉しいことばかりではない。
生活困難な独居の方、障害を抱えて人生に不安を感じている方、一歩外に踏み出すことができない方、いろいろな人生がある。
そんな中で我々に何ができるかというと、生活の中で役に立つことである。
病を治療することはドクターでもないし、その専門家ではないのでできないが、生活の中で役に立つことはできる。食事、掃除、片付け、買い物、病院への付き添い等、生活に必要なことへのお助けはできる。ある意味、家族の一員として、信頼を築かなければできない仕事でもある。
大きい視点で見れば、社会課題は山積みである。
ただ、それを議論するだけでは解決はできない。現場に踏み込んで、なにが問題か見極めて
進めていかなければ解決の糸口さえ見つからないだろう。
これからも我々は現場に訪問して、沢山の問題に直面するだろうが、自分たちに何ができるだろうか、常に考えていきたい。
もちろん我々も笑顔で。
関わる人が笑顔であれば、暮らしている空間を幸せにすることは出来る。